モルテンはスウェーデンで開発された次世代のスポーツドリンクで、いまや世界で活躍するマラソンランナーのほとんどがモルテンを使用しているといっても過言ではないかもしれません。
実際にマラソン男子世界記録保持者のキプチョゲや日本記録保持者の大迫傑などがレースで使用している事でも有名です。2018年頃から日本でも発売されるようになり少しずつ一般の市民ランナーにも注目されるようになりました。
また、東京オリンピックの選考会MGC(マラソングランドチャンピオンズシップ)に出場していた選手の8割がモルテンドリンクを使用していたことがテレビでも報道され話題となりましたね。
今回は話題の次世代スポーツドリンク『MAURTEN-モルテン』について調べてみました。
もくじ
モルテンとは
モルテンは簡単に言うと、高カロリーで吸収力の非常に高いスポーツドリンクです。
一般的なスポーツドリンクと比較して糖質が約3倍もありながら、短時間でエネルギーに変換され体内に吸収されます。
エネルギーの素早い吸収は持久系スポーツにおいて高いパフォーマンスを発揮するのに有効で、この点が一般的なスポーツドリンクとは違うモルテンの最大の特徴です。
現在、モルテンドリンクは『DRINK MIX160』と『DRINK MIX320』の2種類が発売されています。両者の違いは摂取カロリーが160kcalか320kcalかの違いです。どちらもパウダー状で水に溶かして飲みます。
他にも持ち運びができる『GEL 100』も販売されてます。ジェルなのでレース中の補給などに便利です。2019年11月からはカフェイン入りも発売されています。
モルテンの仕組み
一般的なスポーツドリンクの糖質濃度は5%前後に抑えられています。これは、そもそも人間の体が炭水化物(糖質)をエネルギーに変える能力には限界があるからです。
しかしモルテンの糖質濃度は約16%で一般的なスポーツドリンクの約3倍です。これは体が短期間で吸収できると考えられている限界を超えているのですが、モルテンはハイドロゲルという技術を利用して限界を超えたエネルギーを吸収可能にしているのです。
通常、摂取した糖質は胃を通過して腸で吸収されますが、胃は大量の糖質が体に入ってくると過剰摂取を抑えるため糖質を胃に留めようとします。
そこでモルテンは糖質をハイドロゲルで包み込むことで胃に糖質と認識させないようにしているようです。モルテンドリンクは胃に入ると胃酸に反応して糖質がハイドロゲルに包まれるようにできています。
糖質がカプセルのようなものに包まれて胃が糖質と認識しないようにしているイメージでしょうか。こうすることで高濃度の糖質が腸まで運ばれ吸収される仕組みとなっているのです。
体への影響も気になるところですが、ハイドロゲルはアルギン酸塩とペクチンという天然成分で形成され、人体に悪影響を与えるという事はないそうですね。食品で言えばゼリーや寒天、こんにゃくなどもハイドロゲルです。
作り方、飲み方
『MAURTEN DRINK MIX』を必ず500mlの水に溶かして使ってください。水の量を間違えるとハイドロゲルの技術が機能しなくなり、普通のスポーツドリンクとあまり変わらなくなってしまうのだそうです。
意外と溶けにくいのでしっかりと振る必要があります。一番右の画像のようになれば完成ですが結構時間かかりました。味は甘くて少しドロッとした水って感じであまり美味しくはないですね。
水の分量を間違えるといけないので、プロテインシェイカーなどできっちり500mlの水を計ってシェイクすることをおすすめします。
飲み方は運動前、運動中、運動後など好きなタイミングで問題ないようですが、公式のガイドでマラソンレースなどの場合は当日、朝食と一緒に半分、レース開始30分前に残り半分飲むのがおすすめだそうです。
他にカーボローディングとして前日にも飲めばさらに効果的かもしれません。後はレース中に補給できるとなお良いですが市民ランナーが自分のスペシャルドリンクを給水所に置けるレースは少ないです。少し高いですが持ち運びできるジェルがあるので検討しても良いかもしれません。
また、毎年11月に栃木県で開催される大田原マラソンでは自前のスペシャルドリンクが設置できます。制限時間4時間で中級者用の大会ですがモルテンをレース中に補給するには良い大会だと思います。
価格
モルテンミックスは『DRINK MIX320』の方が1,080円(税込)で『DRINK MIX160』の方でも756円(税込)しますのでスポーツドリンクとして考えると少し高いかなという印象です。
ただ、毎日飲むわけではないですしレースの時だけと考えればそれほど負担にはならないかなと思いますし、これでマラソンのタイムが数分でも速くなるのであれば安いものです。
でもせっかく買うならエネルギー量の多い『DRINK MIX320』の方が効率が良さそうですね。
持ち運び可能な『MAURTEN GEL100』もありますが、1袋あたりのエネルギー量は100kal程度で994円(税込)もします。
レース中に利用するには便利なのですが、価格的にこちらは少しもったいない気もします。
まとめ
今回は次世代スポーツドリンクについてまとめてみました。マラソンのトップランナーたちがモルテンを使って好成績を出しているのは事実ですし効果はあるのだと思います。 (キプチョゲが非公式レースではありますが人類初のマラソン2時間切りを達成)
市民ランナーのレベルでどれほどの効果があるかはわかりませんが、私自身はマラソンで使ってみて多少タイムが良くなったのでそれなりに効果は感じました。
何度か実際に使ってみたレースがありますので、良ければこちらのレース記事も参考にしてみてください。
皆さんもマラソンのタイムが目標にあと一歩届かない場合など、一度試しに今回のモルテンを使って挑んでみてはいかがでしょうか。
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